2022年10月18日、先進事例視察研修を行いました
2022年10月18日、当協議会の会員の先進事例視察研修として、「株式会社 安成工務店」に伺いました。
株式会社 安成工務店では「環境保全」や「脱炭素」の観点から様々な取組をされており、今回2つの工場見学と説明を通して理解を深めることができました。
まず、最初に伺ったプレカット工場には、大分で伐採後、天然乾燥され、様々な基準をクリアした木材が運ばれてきます。天然乾燥の方法を用いることで、通常の乾燥機で乾燥させる場合と比べて時間はかかりますが、CO2排出量が削減されたり、木材の持つ調湿効果が発揮され、快適な住環境へと繋がるとのことでした。また、以前は廃棄していた端材をペレットに再利用されたり、植林ツアーを開催して参加者に自然の大切さを感じてもらったりと、循環型の取組をされていることがわかりました。
プレカット工場での見学の様子
次に訪れたデコス工場では、新聞紙から断熱材が作られる過程を見学させていただきました。新聞紙を用いた断熱材は、他の素材のものに比べて製造時に必要とするエネルギーやCO2排出量が少ないとのことです。素材自体も製造過程においても環境に優しい製品であることを学びました。
デコス工場での見学の様子
また、企業としてもエコアクション21を取得され、事業活動から排出されるCO2削減等にも積極的に取り組まれていることもご説明いただきました。
今回の訪問を通して、環境にも人にも優しい取組をされていることがわかりました。今後の当協議会の啓発活動においても生かしていきたいと思います。研修を受け入れてくださった株式会社 安成工務店の皆様、ありがとうございました。
(先進事例視察研修に参加した会員の感想は・・・)
・一地方の工務店が福岡県や山口県に渡って大きく拡大され、その理由が自然に対するこだわりがあり素晴らしいと思いました。また新聞紙というありふれた材料から断熱材を作り出す発想はとても効率よく素晴らしいリサイクルだと思いました。さらに木が与える影響が科学的に証明したり、一般の家庭に林業体験するなどあらゆるところに実証・実体験を実行し素晴らしいと思いました。
・システム的に生産からすべて自社管理され、従来捨てていた端材や古紙を超有効利用し特に断熱材については今までに無いものを作り上げたところが素敵です。木をふんだんに使った家の特性はもちろん良いのですがそれ以上に環境への取り組みや津江杉への愛が十分伝わるプレゼンも良く大変印象に残るものとなりました。
・端材をペレットに、新聞紙を断熱材にという仕組みは分かり易く、意義があると感じました。働いている方も気持ちが良いのではと想像しました。大変僭越ですが、ペレット製造に使われる電気も屋根で作られると更に良いなと感じました。自然の木の良さと、エコへの取り組みはとても相性が良いような印象を受けました。また山口県にこのような企業があることを誇らしく感じました。
・継続的に様々なことに取り組んでいる企業姿勢・理念に刺激を得ました。特に印象に残ったこととして、
①住宅寿命を延伸させるための取り組みとして、断熱・調湿・防音効果の高い断熱材を開発し、活用していること。
②断熱材の作成過程において、新聞紙を再利用していることや作業中の消費電力を平準化して受電電力の引き下げを図っていること。
③太陽熱を利用した屋内循環により、暖房の必要性を軽減していること。
④輸送距離を軽減できる県内産や近県の大分県産といった国内産建材を活用し、且つ自然乾燥で時間をかけて行うこと。
⑤建築端材をペレットに再利用して、材料を余すことなく活用していること。
⑥植林や森林体験を通じて、森の再生や循環、重要性について考える場を提供していること
など、企業活動の中で結果としてCO2削減効果につながる様々な取り組みをしていることです。
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